今日のお菓子は三題噺
[「雪」「萌えないゴミ」「料理」](1/1)

 友人と一緒に、雪の積もった公園に入った。公園には二メートル以上の雪が積もっていたが、道路は傾斜になっていたので、高い所からすんなりと公園に入ることができた。

「雪で何か作ろう」と友人は言った。「いいだろう」と僕。

 友人は雪玉を作るとそれを転がし始めた。きっと雪だるまでも作る気なのだろう。芸のない奴だ。

 僕は雪を拾っては一カ所に固め、芸術品を作り始めた。

 黙々と作る事三時間。友人は既に雪だるまを作り終え、僕の作業を見守っていた。

 やっとこ完成した。僕は雪で腕のない人を作り上げた。ヒップとバストのある女の銅像ならぬ雪像である。

「萌えるぜ」と僕はバストを撫でながら言った。

「どこが。萌えないゴミだよ、こりゃあ」
「ゴミだと?」

 僕たちは公園を出て、家に帰った。鍋料理をつっついて、冷えた身体を温めた。冬に食べる鍋ってうまいんだよな。

 翌日、公園の近くを通りかかったので雪像があるか見てみた。雪像はあった。横には友人の作った雪だるまもある。

 次の日も見てみた。雪像はなかった。隣には雪だるまの残骸があった。近所の子供が破壊したのだろう。せっかく苦労して作ったのにな。破壊っていうものは、作った時間より遥かに短い時間で行われる。作るのに苦労しても、破壊はそう苦労しない。僕は少しだけ悲しい気持ちになった。

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