今日のお菓子は三題噺
[「蚊」「紅」「葉」](1/1)

 一匹の蚊が観葉植物の葉に止まっていた。蚊は触角にある感覚器を使って、人間が吐き出す二酸化炭素や匂い、体温を感じ取った。

 人間の位置を特定すると、葉を離れた。人間の耳の周辺を飛ぶ。一秒間に五百回以上羽ばたくため、あのやかましい羽音が発生する。人間は耳の周辺を手で払った。

 蚊はむき出しになった足首に張り付き、血管の位置を探る。血管を見つけると血が固まらないようにする液を唾液線から送り込んだ。そして血を吸った。

 人間は蚊を発見する。静かに、確実にパーにした右手を近付ける。そして、勢いよく足首を叩き蚊を潰した。蚊は一瞬にして絶命した。先ほどは元気に飛び回っていたのに、今は動かなくなった。腹からは紅色の液体が漏れていた。

(あとがき:時に命は一瞬にして失われます。それは人間も例外ではない。当たり前に生活していた者が次の瞬間には命を落としたりします。元気に飛び回っていたのにね)

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