今日のお菓子は三題噺
[「節電」「西瓜」「河童」](1/2)

河童が僕の家を訪ねてきたのは、太陽が真上で熱い日差しを地上に降り注いでいたときだった。

「どうも、河童です」

河童はそう言うと、会釈をした。頭上の皿が陽光を浴びてきらりと光った。

「河童が何用ですか? 僕はね、河童反対派なんですよ。悪いけれど、手短に用件を言ってくれますか?」
「水が空っぽになってしまったんです。これに水を入れてはくれませんか? 皿が乾いて死んでしまいます」

そう言って河童は甲羅の裏から2リットルサイズのペットボトルを取り出した。パッケージははがされていた。

「僕は河童反対派なんだ。さっきも言ったよね?」
「はい。聞きました。でもいいじゃありませんか、水の一杯くらい」
「河童反対派としては、河童を助けるという行為はしたくないんだ。河童なんていなくなっちまえばいいんだよ」

そう言われると、河童はムッとした表情を作った。

「ちょっと失礼します」

そう断ってから、河童は家に上がり込んだ。ぺたぺたと足音を鳴らしながら。

「おいおい、何をやってるんだ。河童反対派としては、河童を家に上げるなんて――」

河童は僕の制止を振り切ってリビングに入った。

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