ヤドカリ男
■ [コガネとカブト](2/2)

 夏の夜に、窓を全開にし、読書をしていた。時折吹く風が心地よい。

 ページを捲ろうとした時、ブーンという慌ただしい羽音がした。窓から出していた生足にコガネムシが漂着した。私は慌ててコガネムシを払った。気持ち悪い!

 読書に集中していると、また羽音がした。またか、と私思った。本から視線を移す。私の腹辺りに、カブトムシが付着していた。まあ! カブトムシ! 私は急いで息子を呼んだ。

「なあに、ママ?」
「ほら、ここを見て頂戴!」

 私は服にしがみつくカブトムシを指差した。

「わあ! カブトムシだあ! かっこいいね!」

 私は息子に虫かごを持ってこさせた。そしてカブトムシをそれに入れ、大切に飼う事にした。

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