ヤドカリ男
■ [トロフィー](2/2)

 男は塔を上った。目的は塔の最上階にあるといわれるトロフィーだ。トロフィーを掴むために、延々と階段を上り続けた。足が悲鳴を上げる。何段上っただろう。自分は塔のどの位置にいるのだろう。

 ようやく階段が終わった。目の前には扉があった。男はドアノブを回し、扉を押した。

 部屋になっていた。部屋には屈強な男が三人いて、その奥にはキラキラと光るトロフィーがあった。

 男は言った。「あなたたちはトロフィーを取りにきたんですか?」真ん中の男が「いや、違う。俺たちは番人だ。トロフィーを守っている」と言った。

 トロフィーに守り手がいるなんて聞いたことがなかった。最上階に着けば、あとは苦労なくトロフィーを手にすることができると思っていた。

 男は縮み上がった。とてもじゃないけど、番人を越えることなんてできそうにない、三人もいては無理だ、と男は思った。

 トロフィーは諦めよう。男が番人に背を向けると、番人の一人がすかさず言った。

「そうだ、諦めて帰った方が身の為だ。番人がいたからといって、そこで努力をしようとしない者には、トロフィーを取る資格なんてないのだからな」

(読み解くヒント:塔とは、トロフィーとは、番人とは何なのか考えてみてください)

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