怪談を語る会、ホラー短編集
[空気の違う所へ](7/7)

「兵隊は言いました。

『驚いただろう? 幽霊でも人間に危害を加えないまともな奴もいるんだ。見かけだけで判断しちゃいかん』

それから僕は兵隊に別れを告げて、入ってきた窓から外に出ました。外に出るとやはり空気が違いました。学校内と外じゃまるっきり空気が違うんです。不思議ですね」

Cは沈黙した。他の者はCから言葉が発せられるのを待った。

「僕はそれ以来、人を見かけだけで判断しないよう努めることにしました。兵隊の言葉はそれだけ僕の心を揺さぶったのです」

「窓はなんで開いていたんだろう? マッチョじゃなかったのかな?」とAは尋ねた。

「窓を開けたのは兵隊だと思います。兵隊は壁を通り過ぎるといったことはできないようなので。

マッチョは学校には来ませんでした。多分怖かったんだと思います。マッチョは僕たちに謝りましたが、逆に僕が謝りました。兵隊の言葉が浮かんだからです。

大して怖くなくてすみません。これで僕の話は終わりです」

「十分怖いけどな。身近に空気の違う所、所謂別の世界が存在してるともいえる。Cさんはたまたま良い霊に会ったからよかったけど、質の悪い霊に出会う可能性もあったわけだ」とEは感想を述べた。

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