今日のお菓子は三題噺
[「サンタ」「プレゼント」「煙突」](2/2)

「欲しい物は大体手に入っている」とサンタさんは言った。僕は驚いた。サンタさんは僕の心が読めるみたいだ。

「そうだよ、私は人の心が読める。じゃないとサンタさんは務まらないんだよ。子供の心が読めないと、子供が何を欲しがっているのかわからないからね。さあ、何でもあげるよ。欲しい物を思い浮かべてごらん」

 僕はちょっと意地悪をしてみた。「幸せが欲しい」と心の中で呟いた。

「ふむふむ。幸せ。いいだろう」

 そう言うとサンタさんは袋の中をごそごそと漁った。そして白い箱を取り出し、僕に手渡した。

「これが幸せ?」
「そうだよ」

 僕は箱を開けてみた。そして口を逆さまにしてみた。何も出てこなかった。

「何も入ってない」
「そうさ。何故ならね、君は幸せをもう手にしてるからだ」
「幸せを手にしている?」
「そうとも。欲しい物は粗方手に入れた。これほど幸せなことってないよ。中には好きな物がたあくさんあるのに、一つも手に入らない人がいるんだよ」
「そうか。僕は幸せなのか」
「君は世界一とは言わないけれど、かなり幸せな方だ」
「サンタさんありがとう。とても大切な事に気づいたよ。最高のプレゼントだ」
「どういたしまして。じゃあ私はそろそろ行くよ」
「さようなら」
「さようなら。良いクリスマスを」

 そう言ってサンタさんはベランダに出て、ソリに乗った。鈴の音が夜空に響いた。しゃんしゃん、しゃんしゃん。

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